node.jsでScratchXとDigisparkをつなげる
今年の頭にやっていたことを振り返って、ターゲットとして初心者を想定した割に、
手順が多すぎると感じたので、node.js(electron)で手順を少なくした。
※毎度のことですが、実際にやるときは自己責任でお願いいたします。
electronでバイナリ化
最終的な形としては、これを目指していて、Windowsでもこれがやりたかった。
現時点、Macのみ対応。Windowsについては後述。
動作確認した環境は
準備
Digispark
Digisparkには、ArduinoIDEを使って、File > Examples > DigisparkUSB > DigiBlinkの DigiBlink.inoを書き込んでおく。
libusb
- libusbが必要になるので、パッケージマネージャーのHomebrewを入れる。
- Homebrewを使って、libusbをインストール。
brew install libusb
app
- 最後に、実行ファイル(app)が入っているzipファイルを落してくる。 uitspitss/electron_scratchX-digispark/release
- 落してきたzipファイルを解凍(展開)する。
実行
app実行時にクリップボードにURLのコピーが行われるので注意!
DigisparkをUSBに挿した状態で、中に入っているappを実行すると、以下のようなウィンドウが立ち上がる。
appを立ち上げたときに、ファイアウォールからの警告が出てきたら、「許可」「拒否」どちらかを選択で警告ウィンドウは消す。
あとは、立ち上ったウィンドウに表示されているURLにウェブブラウザ(Chrome推奨)でアクセスすると、 以下の画像のように、その他(Others)のところにDigispark用のブロックが読み込まれているはず。
この読み込まれたブロックを組み込んでプログラムを書くとその通りに動く。
Windows
Windowsでは、electronとnode-usbの相性問題でelectronがコケてしまうので、 electronを使わずにCLIで動くものも書いた。
環境
動作確認した環境は
- Windows10
- node.js -
v6.1.0
- npm -
3.8.6
準備
Digispark
ここは、上述のelectronバージョンと同様。
libusb
Windowsではzadig(usbドライバ書き換えソフト)を使ってインストール。
- zadigをダウンロードする。
- zadigでDigiUSBのドライバを
WinUSB
に変更する。
node
まず、下のリポジトリをクローンしたら、コマンドプロンプト(cmd.exe)で落としてきたディレクトリの中に入る。
uitspitss/electron_scratchX-digispark
そして、 npm install
で必要パッケージをインストールする。
(package.jsonのelectronは不要であれば、はずしてしまっても大丈夫)
実行
パッケージのインストール後、同ディレクトリの中で node no_electron.js
とすると、
以下のような出力が出てくる。
-master>node no_electron.js Digispark is opened. ACCESS to following URL http://scratchx.org/?url=http://localhost:9911/myscratch.js R:255(100%), G:255(100%), B:255(100%) R:130(51%), G:10(4%), B:8(3%) R:212(83%), G:105(41%), B:222(87%) R:245(96%), G:145(57%), B:161(63%) R:77(30%), G:229(90%), B:171(67%) R:214(84%), G:184(72%), B:222(87%) R:117(46%), G:0(0%), B:26(10%) R:217(85%), G:41(16%), B:102(40%) R:41(16%), G:242(95%), B:224(88%) R:61(24%), G:66(26%), B:194(76%) -master>
実行後に出力されるURLにブラウザ(Chrome推奨)でアクセスすると、
上述したelectronのものと同様の動作をする。
R:~
以下の部分はScratchXで組み込まれたブロッグが実行されると出力されるもの。
終了するときは、Ctrl-C
で終了。
Windows環境においてのelectronとnode-usbの問題
electron
は、使用するパッケージ内部のnode
のバージョンとelectron
内部のnode
のバージョンを合わせるようにパッケージをリビルドする機能がある。
しかし、このリビルドがコケてしまい、electronで起動すると、node-usb
でできなかった。
このあたりは、node-usb
のissuesのあたりに前例はあったけど、VisualStudioのバージョンも噛んだりしていて、私の環境では解決しなかった…
まとめ
技術的なところ
今回は、できるだけnode.jsで使うパッケージを減らす方向で作り始めた。 というのも、下調べ段階で、node.jsとelectronがともにのバージョンアップが頻繁であり、 パッケージのバージョン違いでビルドが失敗しているのをよく見かけたため。
javascriptのコードがES6の書き方をしているのもあれば、 ES5?の書き方をしているもあるのは、そのせい。
思ったこと
最近では、Arduinoなどを使えば、ハードウェアに飛び出していけるものが簡単に作れるようになった。 しかし、それを使うには、プログラミングをする環境をそろえたり、そこに出てくる問題を解決したりしなければいけない。 それがプログラミングのおいしいところにたどり着くまでの障害になっていることもよくある。
そこで、使い方によっては、繰り返し処理(for,while)や条件分岐(if,else)などの深いところまで 使うことができる、ScratchXをベースとして、手軽にプログラミングを楽しみたい。楽しませたいのである。 特にハードウェアに結果が出力されるものは、個人的におもしろいと感じるので、Digisparkを使っている。
最後に、node.jsやelectronに詳しい方は、ぜひ、Windowsバージョンのバイナリ化に挑戦してみてください! 成功しましたら、ご連絡いただけると大変うれしいです。
ダ○ソーで売っていたLEDランプの外装をランプカバーにすると、かわいい。